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Channel: ケルビム&KHSでゆくフォトマップブログ/自転車で巡る阪神間の道と街
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久しぶりに羽束山に登ってみました。

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今日は久しぶりに山を登ります。自転車でのヒルクライムではなく、歩いて山を登る、いわゆる登山です。今回の目標は三田市では有名な羽束山(はつかさん)という豊かな山容を持つとても登り易い山です。標高はそう高くなくとも、しっかりとした独立峰なので、三田市南部、あるいは道場付近の平野部からもぽっこりとした特徴的な山容が見られます。三田近辺を走るローディもこの山を必ず目にしているはずです。そんな羽束山にずいぶん久しぶりに登ってみるとします。この山の付き合いは結構長いのですが、その辺はまた追々書いていきますね。

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車で登山口まで乗り付けても良いのですが、それでは面白くありません。MTBで羽束山の登山口まで行くことにしましょう。登山口まで色々と行き方はあるのですが、最近よく走る三輪神社からの脇道を登って登山口を目指します。


細い坂道を登っていくと石碑のある四辻があります。この四辻を左折するとアトリエ・パーシモンがありますが、今日は直進して県道68号との合流を目指します。


道の左手にはゴルフ場が広がっています。このまま細い道のアップダウンが続きます。


視界の開けた場所から羽束山が見えます。羽束山は△〇△の真ん中の丸い形の山です。


間道を抜けて行くと、県道68号と合流しました。ここまで来ると羽束山の登山口となる香下寺はもうすぐです。


羽束山、香下寺の標識に沿って道を左折し、香下寺までの畑の広がる地域の坂道を登って行きます。


その坂道の途中に農水用のため池があったのですが、なんとここでカワセミを見つけました。白い枯れ枝のどこかにカワセミが留まっていますが、はっきりと確認できません。やがて別の場所に飛んでいく姿を見ましたが写真には収められず残念。

一度だけ京都の広川原でカワセミが川面すれすれを真っ直ぐに、背に日光を受けながら飛んでいく姿を見たことがあります。まるで光り輝く青い塊が矢のように真っ直ぐに飛行し、その様はこの世の物とは思えないほどの美しさでした。その光景は今でも目の奥に焼き付いています。


さぁ、香下寺の境内から羽束山の登山道が始まります。MTBはここでお役御免ということで置いて行きます。これからは登山に入ります。


登山口近くに薬師堂がありました。


登山口のお社には登山用の竹の杖が置いてあり自由に使っても良いようです。


私はこの登山用のストックを愛用しています。このストックを2本使って山を歩くことに慣れるとこの道具を手放せなくなります。脚への負担が軽減されるのは当然ですが、脚の動きに合わせてストックを左右に突き出すことで歩行にリズムが生まれます。このリズムの心地良さが好きなんです。


羽束山の山頂には羽束神社や寺があり、登山道も参道になっていて、古びた石の階段が続いているので歩きやすいですね。


手すりのロープなども張られていてします。登山客の多い山なので整備がされている印象です。


山頂までの古い道標も置かれています。この山に初めて登ったのは高校生の頃です。伊丹の高校で山登りの部活に入っており、その活動の中で初めてこの山に登りました。その時は何故か重い荷物を背負っていたので、僅かな山道がけっこう大変だったような記憶がありますね。


斜面を登り切るとお地蔵様のお出迎えです。六丁峠というらしいです。隣の尖がった山への道の分岐でもあります。この周辺は尾根筋なので道がなだらかになっています。日光に当たりやすい場所で温かく明るい雰囲気がします。


味のあるお顏をしているお地蔵様です。こんな顔したおじさんいそうですね。


坂道をずっと登っているとこんな平坦な道がすごく心地良いんですよね。でもそう長くは続かないのが残念。


山頂までもうひと登りというところ。苔むした石の上に置かれた祠が良い雰囲気ですね。


山頂までの九十九折の坂を登ります。30歳前後、自転車にハマる前は登山に夢中になっていました。岩登りなどはせずひたすら登山道を歩くだけのものですけどね。その集大成が、吉野から熊野大社までの道を歩く大峯奥駈道でした。4泊5日の行程で独り、吉野から大小の山を登って下りてを繰り返し、熊野大社を目指しました。毎日10時間以上、20Kgの荷物を背負って歩かねばならないことは事前に分かっていたので秋の本番に向けて春先からじっくりトレーニングを積みました。

そのトレーニングコースがこの羽束山登山だったのです。週に3日、朝早く起きて仕事に行く前に25kgの荷物を背負ってこの道を歩いたものです。今日は荷物も軽いし軽やかに坂を登って行けますけど、流石に25Kgの荷物を背負うと一歩一歩が本当に辛かったですね。でもこうしたトレーニングの甲斐あって、大峯奥駈道登山では全くへばることなく完遂することができました。


山頂付近は神社やお寺、展望台などがあって開けた雰囲気になっています。何年かに1度、お正月にはこの山頂で振る舞い酒が出ています。一度だけ暗いうちから初日の出を拝むために登ったことがありますが、結構な人出だったので驚きました。


苔むした石垣の脇を通って行くと山頂の開けた場所に出ます。


羽束神社です。久しぶりです。義父が最初の脳梗塞で倒れた時に病の回復をここで祈りました。もう何年も前の話です。幸い義父の病は重篤なものではなく、ほどなく日常生活に復帰することができました。しかし、時を経て、その義父も今秋、その脳梗塞を悪化させたことが原因で帰らぬ人となりました。息子というより孫のような齢の私を穏やかに可愛がってくれた義父でした。


羽束山の山頂は眺望が良いんですよ。ちょうど太陽も出てきたので、最近の寒さが信じられないようなポカポカ陽気になりました。


羽束山から西方面を望みます。霞んでいるので、はっきりとは見えませんが、三田市街地もウッディタウンもしっかりと見えます。有馬富士公園、福島大池も見えますね。千丈寺湖は山の向こうなので見えません。左手奥に見える高い山の連なりは六甲山系です。自分が暮らしている地域を眼下に見下ろして、高い所から全体像を捉え直すというのは面白い作業です。


山頂の岩場を奥に進むと、更に見晴しの良い岩場がありここで休憩を取ります。岩の間にハーケンが打ちこまれているので、ここで登攀を行う人がいるということなのでしょう。


こちらは千狩湖を見下ろす東南の方向ですね。山の名前は分かりませんが、一番奥の山は中山連山かな。あの山を越えるときっと阪神間の市街地が広がっているはずです。


そして、登山と言えばコレですね。気持ちの良い場所でお湯を沸かし、珈琲を淹れます。このマグカップはステンレス製のモノですが、最近、チタン製のマグカップを改めて買い直しました。チタンは自転車のフレームやパーツの素材としても使われる金属の一種ですが、軽くて錆びず腐食にも強く、永持ちする素材です。また、保温力にも優れているので、熱を逃しにくいという利点もあります。淹れたての珈琲を温かいままに飲むにはぴったりのマグカップですね。また、チタン独特の鈍い光沢や他の金属とは違った柔らかい肌触りの良さが気に入りました。末永く大事に使っていこうと思います。


山頂の広場にある寺の境内はイチョウの落ち葉で黄金色に輝いていました。今年も残り僅かとなりました。心穏やかに新年を迎えられるよう祈りたいです。

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