先週の日曜日の晩にロードレ―ス、モニュメントの一つ 「ロンド・ファン・フラーンデレン(仏語ではツール・デ・フランドル)」がJスポーツ4にてlive放送されました。5時間に渡る長時間放送でしたが、最初から最後までしっかりと観終えることができました。あまり動きのないレース展開だったので、途中はかなり眠くなったけど、頑張って堪えました。
しかし、ゴールまで20?くらいの地点にきてからレースが大きく動き出し、ドキドキワクワクといった感じで手に汗握りながら画面に見入ってしまいました。今回は前回のミラノ・サンレモ以上にロードレースの面白さをたっぷりと味わうことができました。
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ロンド・ファン・フラーンデレンは、 「クラッシックの王様」という異名を持ち、自転車プロロードレースの中でも最も権威のあるレースです。このコースMAPではよく分かりませんが、ベルギーの北半分がフラーンデレン地域と呼ばれ、その地域特有のミュールと呼ばれる石畳の激坂をいくつも登りながら250?以上の距離を走るコース設定がなされています。
レース冒頭の19?地点で昨年のチャンピオン、オメガファルマ・クイックステップのトム・ボーネンが落車しリタイアしてしまいました。ボーネンは去年はクラシックレースのヘント〜ウェベルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベという3大タイトルを制覇し圧倒的な力を見せつけた選手です。今季は腕の病気を患い、調子が上がっていませんでしたが、このレースを復帰戦と位置づけ、2連覇するために相当意気込んでいたはずなので残念な結果となってしまいました。
優勝候補の一角がはやくも崩れてしまうとレース展開もそれによって大きく左右されてしまいます。
残り22?、逃げ集団がメイン集団(プロトン)から33秒の差を付けて先行しています。4〜5名の選手が逃げを打って先行していましたが、メイン集団は大きな動きはなく、これを追走してきました。トム・ボーネンという優勝候補の一人がいなくなり、もう一人の優勝候補、スイスのファビアン・カンチェラーラをマークして有力選手が自重し、アタックを仕掛けなくなったのです。カンチェラーラはスプリンターではなく、アタッカーなので、ゴールまでのどこかの地点で飛び出すはず。これに付いていくことができれば、表彰台が見えてくるという図を描いていたはずです。
ゴールまで、残り18?の地点。残るミュールは、オーデ・クワレモント(2.2?、平均勾配4%、最大勾配11.6%)と、パテルブルグ(360m、平均勾配12.9%、最大勾配20.3%)の2箇所を残すのみ。逃げ集団の中から、ロット・べりソルのスプリンター、ルーランスがアタック!! 逃げ手段から抜け出した!!
そして、プロトンからはついにカンチェラーラがアタックを仕掛けた!! これに反応すべく多くの有力選手が追いすがる。
しかし、カンチェラーラの圧倒的なスピードに多くの選手が振り切られ、今季好調のぺテル・サガン以外は誰も付いていけない。圧倒的な高出力とハイスピード。誰もがカンチェのアタックを警戒して脚を使わず「この時」に備えていたにもかかわらず、有力選手たちは為す術なし!!
かろうじて、このカンチェラーラから引き離されずに付いていけたのは、怪童ぺテル・サガン。今季はクラシックのヘント〜ウェベルヘムを制し、ますます登り調子の若手筆頭株。
カンチェラーラにしてみたら、このままサガンに後ろに付かれたままだと、ゴール前のスプリントで差し切られてしまう。次のミュール、ぺテルブルグで絶対に引き離さないといけない。
サガンにとっては、その逆。カンチェラーラに絶対に引き離されてはいけない。このまま後ろに付いてゴール前まで行けば、スプリントで差し切って優勝できる。
そんな思惑が交差するなか、先行していたルーランズも合わせて3人で、最後のミュール、ぺテルブルグに入った!!カンチェを応援するスイスの国旗がはためく
カンチェラーラがアタック!!サガンを引き離せるか!! サガンはカンチェに離されてはいけない。ここで離されると勝負が決まってしまう!!
しかしサガン付いていけない!! カンチェラーラ炸裂!!サガンとの距離がどんどん開いていく!!
カンチェラーラはしてやったりの展開。ペテルブルグの登りで追いすがるサガンの引き離しに成功し残り12?で12秒差をつけた。こうなると、カンチェお得意の単独逃げ切りで差をグイグイと拡げていく。
さっきまで12秒差だったのに、もう33秒差になっている。圧倒的なカンチェラーラのスピード。この時の実況によれば、時速50?/h以上で単独走行しているらしい。恐ろしい・・・。
さぁ、ゴールが近づいてきた。フラーンデレンの黄色の旗がカンチェを出迎える。
カンチェ、余裕で勝利を確信。観客たちにピースサインを送って歓呼に応えている。
万感の思いを込めて、カンチェラーラがゴール!!
去年は、このレースで落車して鎖骨を骨折、春のクラシックを棒に振り、復帰後の夏のロンドン五輪もまさかの勝負どころで壁とぶつかって落車。チームのレディオシャック・レオパードもアンディ・フランクの不調、シュレク・フランクはドーピング検査で陽性反応。個人的にもチームとしても踏んだり蹴ったりの1年だったので、チームリーダーとして今季かける思いは相当のものがあったはず。何度も何度もガッツポーズを決め、ゴール後は夫人と抱き合って勝利を味わっていました。
サガンも力の入ったガッツポーズで2位を決める。不遜なこの男が2位フィニッシュでガッツポーズを見せるとは、それだけカンチェとの圧倒的な力の差を認めたということなのでしょう。
カンチェラーラは復活のモニュメント制覇。サガンにとっても充実の2位というところか。3位に入ったロット・べりソルのルーランズは大健闘、知名度を一気に引き上げました。
いや〜楽しかったなぁ。カンチェラーラ凄いわ。記事を書きながら、1週間前のライブ放送を思い出して興奮してしまいました。明日の日曜は「北の地獄」というとんでもない異名をもつモニュメント・パリ〜ルーべ。このレースもカンチェラーラが絶対本命です。さてどういう展開になるのか、明日が待ちどおしいですね。
しかし、ゴールまで20?くらいの地点にきてからレースが大きく動き出し、ドキドキワクワクといった感じで手に汗握りながら画面に見入ってしまいました。今回は前回のミラノ・サンレモ以上にロードレースの面白さをたっぷりと味わうことができました。
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レース冒頭の19?地点で昨年のチャンピオン、オメガファルマ・クイックステップのトム・ボーネンが落車しリタイアしてしまいました。ボーネンは去年はクラシックレースのヘント〜ウェベルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベという3大タイトルを制覇し圧倒的な力を見せつけた選手です。今季は腕の病気を患い、調子が上がっていませんでしたが、このレースを復帰戦と位置づけ、2連覇するために相当意気込んでいたはずなので残念な結果となってしまいました。
優勝候補の一角がはやくも崩れてしまうとレース展開もそれによって大きく左右されてしまいます。
残り22?、逃げ集団がメイン集団(プロトン)から33秒の差を付けて先行しています。4〜5名の選手が逃げを打って先行していましたが、メイン集団は大きな動きはなく、これを追走してきました。トム・ボーネンという優勝候補の一人がいなくなり、もう一人の優勝候補、スイスのファビアン・カンチェラーラをマークして有力選手が自重し、アタックを仕掛けなくなったのです。カンチェラーラはスプリンターではなく、アタッカーなので、ゴールまでのどこかの地点で飛び出すはず。これに付いていくことができれば、表彰台が見えてくるという図を描いていたはずです。
ゴールまで、残り18?の地点。残るミュールは、オーデ・クワレモント(2.2?、平均勾配4%、最大勾配11.6%)と、パテルブルグ(360m、平均勾配12.9%、最大勾配20.3%)の2箇所を残すのみ。逃げ集団の中から、ロット・べりソルのスプリンター、ルーランスがアタック!! 逃げ手段から抜け出した!!
そして、プロトンからはついにカンチェラーラがアタックを仕掛けた!! これに反応すべく多くの有力選手が追いすがる。
しかし、カンチェラーラの圧倒的なスピードに多くの選手が振り切られ、今季好調のぺテル・サガン以外は誰も付いていけない。圧倒的な高出力とハイスピード。誰もがカンチェのアタックを警戒して脚を使わず「この時」に備えていたにもかかわらず、有力選手たちは為す術なし!!
かろうじて、このカンチェラーラから引き離されずに付いていけたのは、怪童ぺテル・サガン。今季はクラシックのヘント〜ウェベルヘムを制し、ますます登り調子の若手筆頭株。
カンチェラーラにしてみたら、このままサガンに後ろに付かれたままだと、ゴール前のスプリントで差し切られてしまう。次のミュール、ぺテルブルグで絶対に引き離さないといけない。
サガンにとっては、その逆。カンチェラーラに絶対に引き離されてはいけない。このまま後ろに付いてゴール前まで行けば、スプリントで差し切って優勝できる。
そんな思惑が交差するなか、先行していたルーランズも合わせて3人で、最後のミュール、ぺテルブルグに入った!!カンチェを応援するスイスの国旗がはためく
カンチェラーラがアタック!!サガンを引き離せるか!! サガンはカンチェに離されてはいけない。ここで離されると勝負が決まってしまう!!
しかしサガン付いていけない!! カンチェラーラ炸裂!!サガンとの距離がどんどん開いていく!!
カンチェラーラはしてやったりの展開。ペテルブルグの登りで追いすがるサガンの引き離しに成功し残り12?で12秒差をつけた。こうなると、カンチェお得意の単独逃げ切りで差をグイグイと拡げていく。
さっきまで12秒差だったのに、もう33秒差になっている。圧倒的なカンチェラーラのスピード。この時の実況によれば、時速50?/h以上で単独走行しているらしい。恐ろしい・・・。
さぁ、ゴールが近づいてきた。フラーンデレンの黄色の旗がカンチェを出迎える。
カンチェ、余裕で勝利を確信。観客たちにピースサインを送って歓呼に応えている。
万感の思いを込めて、カンチェラーラがゴール!!
去年は、このレースで落車して鎖骨を骨折、春のクラシックを棒に振り、復帰後の夏のロンドン五輪もまさかの勝負どころで壁とぶつかって落車。チームのレディオシャック・レオパードもアンディ・フランクの不調、シュレク・フランクはドーピング検査で陽性反応。個人的にもチームとしても踏んだり蹴ったりの1年だったので、チームリーダーとして今季かける思いは相当のものがあったはず。何度も何度もガッツポーズを決め、ゴール後は夫人と抱き合って勝利を味わっていました。
サガンも力の入ったガッツポーズで2位を決める。不遜なこの男が2位フィニッシュでガッツポーズを見せるとは、それだけカンチェとの圧倒的な力の差を認めたということなのでしょう。
カンチェラーラは復活のモニュメント制覇。サガンにとっても充実の2位というところか。3位に入ったロット・べりソルのルーランズは大健闘、知名度を一気に引き上げました。
いや〜楽しかったなぁ。カンチェラーラ凄いわ。記事を書きながら、1週間前のライブ放送を思い出して興奮してしまいました。明日の日曜は「北の地獄」というとんでもない異名をもつモニュメント・パリ〜ルーべ。このレースもカンチェラーラが絶対本命です。さてどういう展開になるのか、明日が待ちどおしいですね。