最近は、サイクリングマップ制作中の『阪神しまなみ海道と阪神間湾岸地域のサイクリングマップ』の調査のために西宮や芦屋の海岸沿いをよく走っています。ケルビム号はドッグ入りのため、調査に使う自転車はもっぱらBD-1となっています。三田からの実走では時間が掛かりすぎるので、車載で、車は最寄りの御前浜駐車場(1日500円)に止められて便利です。そして、駐車場のすぐ隣にあるのが御前浜と香櫨園浜。夙川の河口部の西側が香櫨園浜、東側が御前浜と分かれています。阪神間にもこのような天然の浜辺が残っているのです。
御前浜を自転車で走って行くと、すぐ傍の奥まった所にある円柱形の建物は、旧西宮砲台跡。なるほど・・・ここに大砲を据え置いて黒船の襲来に備えようとしたのですね。詳細の説明は次の看板にて。
何かの解説で読みましたが、あの建物の内部に大砲を入れて砲眼から砲身を突き出すようにして打つのではなく、大砲は建物の屋上に設置し、砲眼は浜辺を上陸して迫り来る兵士を迎撃するための小銃の銃眼だと言うのです。確かにそのようが理に適っていますね。「大砲を試し撃ちをしたら建物内部で煙が充満してとても砲台として役に立たなかった」というような通説は、いわゆる当時の都市伝説みたいなものだったのかな。
この御前浜と香櫨園浜、そして旧西宮砲台跡にしても、それぞれ歴史ある場所であり建造物です。特にこの浜辺は海水浴場として賑わっていた時期もあったそうです。映画「火垂るの墓」でも主人公一家がこの浜辺に遊びに来るシーンが描かれていましたね。砂浜は自転車では走りにくいのですが、堤防に近い場所では自転車の通り道のように踏み固められている道もあるので走りやすくなっています。
香櫨園浜の説明・・というより、この夙川河口にできた浜辺全体の解説ですね。
夙川河口部の干潟には海鳥が集まります。夙川が運ぶ土砂や六甲山系から流れ落ちて来る水の中に含まれるプランクトンや小動物を餌とするために海鳥たちが集まってくるのでしょう。阪神間の沿岸部にこのような長閑な風景があったとは阪神間に住みながら、今までよく知りませんでした。
御前浜から埋め立て地、通称「西宮浜」に渡ります。この橋は通称「跳ね橋」と呼ばれる「御前浜橋」
『通称「跳ね橋(はねばし)」と呼ばれる御前浜橋は、西宮市街と西宮の人工島・西宮浜を結ぶ可動橋です。跳ね橋・御前浜橋は歩行者と自転車専用道路になっており、総延長は約400m、幅は約5mで、橋の可動部は延長約60m。可動部は電動ウインチによって巻き上げられるワイヤによって、橋の中央部が観音開きになり開け閉めすることができます。跳ね橋・御前浜橋は、1995年に起こった阪神淡路大震災により被害を受けた西宮大橋に代わり、生活道路として造られた仮設の橋でした。西宮大橋の復旧後、撤去される予定でしたが周辺住民の要望により御前浜橋として整備され、1999年6月正式に開通しました』 http://kobe.travel.coocan.jp/nishinomiya/omaehamabashi.htmより転載。
御前浜橋の隣にあるのが、人口島・西宮浜と西宮市街地を繋ぐ「西宮大橋」です。帰りにはこの橋を渡って戻ってきたいと思います。
阪神しまなみ海道が結ぶ人工島の1つ西宮浜に上陸~。御前浜橋を下りてすぐ島を半時計周りに海沿いに走る気持ちの良い道があります。
海沿いに道を走っていくと沿道にトレイル会場があり、職員さんがケアしていました。ここはBMXやスケボーを楽しむスポーツ会場で「662トレイル」という名称です。なかなかこのような場所はないと思うので、BMXを楽しまれている方のメッカになっているのでしょうね。
人工島の西岸を1直線に進む海沿いの快走路。この島に住まう方のお散歩コースにもなっているようでとても爽快な区間になっています。次は後編に続く。