今日は天候はイマイチなんですけど、かねてより念願のツーリングコースを走ることにしました。というもの、山城の国京の都と丹波国を繋ぐ昔ながらの古道沿いの集落、越畑、樒原、水尾の里です。昔、何度か車で通った事がありますが、ずいぶんと久しぶりに自転車で各地をのんびりと巡りながら、フォトポタという感じで走ってみたいと思います。
今日はのんびりツーリングのため、日吉ダムからのスタート。ドリンクボトルはあまりの汚れのひどさに漂白洗浄中。
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おぉ〜この写真は!?
まずは日吉ダム湖岸の道を走りますが、ダム湖に架かる橋にこんな写真がありました。おそらく、このダム湖の底に沈んだ集落の写真だと思います。資料館の中だけではなく、誰もが見やすい場所にこのような記念碑を設置するのも沈んだ集落や土地そのものに対する鎮魂の現れなのでしょう。
キジさんとご対面
その橋の欄干には何故かたくさんのキジさんのレリーフがありました。これまでも何度かこの橋を走ったはずなのに目に留まらなかったですね。今回はのんびりツーリングで色々なものを見ていきたいですね。
時代劇に出て来そうな・・
日吉ダム湖から京都府道50号京都日吉美山線を峠を越えて南方面へ行くと、京都市右京区の嵯峨野越畑という集落に入ります。そこで見つけたのが、この邸宅。いかにも時代劇に出てきそうな古風な和建築の邸宅ですね。いい雰囲気出してるわ〜。
この邸宅、京都市の有形文化財になっているようでこんなプレート設置されていました。
手作り感のある案内図が良いですね
いつ描かれた案内図か分かりませんが、45軒の家に一軒一軒名前が書かれているところを見ると、当時の正確なこの地域の戸数だと思われます。
こんな小さな集落ですが、登校する小学生の姿がありました。それだけで何故か和みますね〜。
ツーリングで土地を訪れた時にはその地域の社に参拝することにしています。こちらは単なる物見遊山なので、「お邪魔します」という感覚ですね。それにしても緑の深い良い社です。この地域ぐるみで大事にしていることがよく伝わります。
神様からの「使い」のような・・・
参拝を終えて戻る際に、小学校に向かうあどけない児童たちの群れが鳥居の向こうに見えました。子どもたちは神様の授かりものであり、地域の宝であるという言葉に感じ入ってしまいます。
こういう分かりやすい目印があると助かります(^^)/
越畑の集落から山間の道を南に行くとすぐに樒原(しきみがはら)の集落に入ります。「鎧田の里」というネーミングがあるようです。
越畑にあったのと同じような案内図がありました。
このような棚田が高い所から見下ろした時に「鎧」のように見えるので「鎧田」ということなのでしょうね。
Spice of Life 京の街角 http://easykyoto.jp/archives/19547からの転載です。
いや〜撮る人が撮るとこんな美しい風景になるのですね。まさに日本の原風景といった感じです。
樒原はこんな感じの山の中腹にある集落です。本当は集落の全体像が収まるような絵が欲しいのですけど、そうなると時間をかけて山を登らないといけなくなりますね。
もちろん、この地区のお社さんへの参拝も欠かせません。鮮烈な緑の樹木がお出迎えをしてくれているようです。
沿道の御神木がまた見事。まるで花火のように艶やかな緑。
こういう杉並木を行くと頭の中で「箱根八里」が鳴り出します。
樒原の集落を出て、杉並木の峠道を登って行くと・・・
「神明峠」というのがありまして、さらに進んで行きますと・・・
視界が広がって山の斜面いっぱいに広がる柚子の果樹園が見えてきました。そこはいよいよ「水尾の里」です。
越畑や樒原にあった素朴な案内図とは違ってずいぶんと垢抜けした地域のMAPがありました。水尾は「柚子の里」ということでPRがずいぶんとされている感じです。
水尾に来た時に一度は立ち寄りたい場所がありました。それは、この水尾の地を愛したという「清和天皇(858〜876)」の御陵、「水尾山陵(みずのおやまのみささぎ)」です。「こちらです」という標識がありました。徒歩20分とのこと。一応舗装された道なのでロードバイクで行ってみることにしました。
柚子の果樹園の中をゆっくりと下って行きます。まったくロードバイクで走る道じゃあねぇなぁ。MTBなら最高だったけど。
木漏れ日が優しく我々を包んでくれました。
道の最初こそ舗装路でしたが、あとは完全な登山道。九十九折に山を登っていきます。自転車は押したり担いだり。MTBならともかく、ロードバイクを担いで登山をすることになるとは・・・・。
ドラゴンクエストの聖なる祠、和風版といった感じです。
おぉ〜ついに到着!! 天皇御陵だけあってしっかりと宮内省管轄になっています。この山の中にあって整然とした佇まい。御陵の一画だけがまるで別の空間のように凛とした雰囲気です。自転車を担いで登ってきた疲れも吹き飛びました。
水尾の集落の中心地のようですが、人の気配がありません。そこの角から学校に向かう子どもたちでも飛び出てくれば雰囲気は一気に変わるのでしょうけど・・・。
「京都市立水尾小学校」という看板はありましたが、全く人の気配がありません。廃校になってしまったのでしょうか。調べてみると2002年に休校となってしまったようです。
休校となった水尾小ですが、ホームページは未だ生きています。こちら⇒水尾小学校HP 地域名物の柚子栽培や、地域探検など、水尾地区の事が詳細にまとめられている見事なホームページです。写真に写っている児童は5名足らずでそれが当時の全校児童だったのでしょう。学校の先生と地区の子どもたちの息遣いまでもが伝わってくるような見応えがありました。
清和天皇社。丁寧な造りの拝殿まであり、社全体が整然と清められていました。地域の人たちが大事に村の中心として護ってきているのでしょう。
水尾の路地。柚子の収穫は秋。今は青々としている柚子の木に、黄色い柚子がたわわに実る頃にこの集落を訪れたいと思います。丹波地鶏と水尾の柚子の鳥鍋と柚子料理に舌鼓を打ちたいですね。
おっ、保津川下りの舟が眼下に!
水尾の集落を出ると、保津川渓谷沿いの道を東に向かいます。六丁峠を経て、京都市右京区嵯峨野に通じる道を行きます。
今度は修学旅行生の一団と思しき中学生たちが舟に乗って保津川を下っていきます。そっか〜修学旅行か。そういう季節なんだよな。
保津川渓谷と、川下りの舟を眼下に眺めるのを楽しみながら走っているうちに六丁峠に到着しました。この峠道を降りると京都の町なみに入っていくことになります。このフォトポタの後篇は、清滝や嵯峨野、貴船といった京文化と豊潤な緑が織りなす都北辺の景勝地を巡るポタになっています。それでは前篇はこれにて終了です。ご一読ありがとうございました。
ここまでのコース たった28?しか走ってないよ〜〜。