ヨーロッパの自転車レースといえば、5月のジロ・ディ・イタリア、7月のツール・ド・フランス、8月のブエルタ・ア・エスパーニャのような、3週間に渡って行われる『 グランツール 』に目が奪われてしまいますが、3月中旬に行われる「ミラノ〜サンレモ」を皮切りに行われるクラシックと呼ばれる、ワンディレースもグランツールに劣らず見応え十分で、有力選手たちが本気で優勝を狙ってくる数々のレースです。だいたい毎週日曜日毎に行われます。
ツール・ド・フランスは知ってるけど、クラシックって何?どこを走ってるの?どんなレースなの?という方のために、というより、未だよくクラシックのことを知らない自分のために、クラシックについての情報を整理してみたいと思います。
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以下はウィキペディアの説明。
『 クラシック (Classic) とは、ヨーロッパ各地で開催されている ロードレースの形態の一つである「ワンデイレース(シングルデーレース)」(1日で競技を終了するレース)のなかで、特に長い歴史を持ち、高い格式を誇るレースを指す。
クラシックでの勝利は極めて価値の高いものであり、1勝でもすれば生涯の勲章となる。自国で開催されるクラシックに対してはグランツールでの勝利以上に重きを置く選手も多い。ファンらは俗に彼らのことを、「クラシックハンター」と呼んで尊敬している 』
ふむふむ、なるほど。で、クラシックには、どんなレースがあるのかというと・・・・
クラシックレースの種類
?ミラノ〜サンレモ(イタリア) 3/17
?ヘント〜ウエヴェルヘム(ベルギー) 3/24
?ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル)(ベルギー) 3/31
?パリ〜ルーベ(フランス) 4/7
?アムステルゴールドレース(オランダ) 4/14
?フレッシュ・ワロンヌ(ベルギー) 4/17
?リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー) 4/21
以上が、春のクラシックと呼ばれ、3月から4月にかけて毎週のように行われる歴史あるレースを指します。クラシックは夏や秋にもありますが、春に行われる上記のレースがメジャーなようですね。夏〜秋に行われるクラシックの中で有名なのはクラシックの最後を締める?のジロ・ディ・ロンバルディアですね。
?ヴァッテンフォール・サイクラシックス(ドイツ)
?クラシカ・サンセバスティアン(スペイン)
?チューリッヒ選手権
?パリ〜ブリュッセル
?パリ〜ツール
?ジロ・ディ・ロンバルディア(イタリア)
これらクラシックの中でも、
?ミラノ〜サンレモ(イタリア)
?ロンド・ファン・フラーンデレン(ベルギー)
?パリ〜ルーベ(フランス)
?リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
?ジロ・ディ・ロンバルディア(イタリア)
の五つは、クラシックの中でも、とりわけ古い歴史があり、記念碑的なレースという意味合いを込めて、モニュメント (The Monuments) と呼ばれています。
これらレースの開催地を見ても分かる通り、フランス北部からベルギー、オランダにかけての地域とイタリア北部と、開催地がヨーロッパの中でも限定的ということが分かりますね。特にベルギーは国技が「自転車」というだけあって、古い時代から自転車レースとの結びつきが強い地域だったといえるのでしょう。ベルギーは人口1千万人強の小さな国ですが、『自転車王国』と呼ばれ、世界選手権優勝のフィリップ・ジルベールや、去年のクラシックを席捲した、トム・ボーネンといった有力選手を多く輩出していることからも、その盛んさが窺えます。
? ミラノ〜サンレモ(イタリア) 3/17 *モニュメント
まずは3月17日(日)直近に行われる、クラシックシーズンの開幕を告げるこのレース。イタリア語で春を意味する「プリマヴェーラ」の愛称で呼ばれます。秋に開催されるジロ・ディ・ロンバルディアと兄弟レースとも呼ばれ、ミラノ〜サンレモを「スプリンターズクラシック」、ジロ・ディ・ロンバルディアを「クライマーズクラシック」と呼ばれます。
地中海沿いの街並みを走るプロトン(大集団)。イタリアらしい瀟洒な街並みを駆け抜ける鮮やかなプロトンが絵になりますね。
どの辺を走るコースかと言うと↓↓のMAPをご参照ください。
イタリア北部中央のロンバルディア州の州都「ミラノ」をスタートして、地中海岸まで南下した後に、フランス国境近く地中海岸沿いの街「サンレモ」を目指すコースです。テレビ中継では地中海を横目に眺めながらの風景も楽しみの1つです。
コース図はこんな感じ。
すべてのワンデーレースの中で最長の距離(2008年や2010年は298km)を走るのが特徴であり、その異名どおり、スプリンターたちからは、最も勝ちたいレースに挙げられる。コースレイアウトは年により若干微調整されるが基本的には変更が無く、スタートとゴール地点も名前の通りミラノとサンレモに固定される(ウィキぺディアより)。
レース展開としては、スプリンターは途中の登りで脚を使わずにゴール前でのスプリント勝負に持ち込みたい、と考え、ルーラーやパンチャーは、スプリンターの脚を削るために幾つかある登り区間でペースを上げようとする。各チームもエースの勝利のために様々な戦術を繰り出してくるスリリングなレース展開になります。ウィキによると「ラスト1キロは非常にカーブが多く、最後の直線も短いため、3〜4人のトレインで最高速度を稼いで勝負というスプリンターよりは、単独あるいは少人数トレインで爆発的な加速を持つタイプのスプリンターの方が有利になる」とのこと。ゴール手前のスプリントに全てを賭けるピュアスプリンター(例えば、カヴェンディッシュやグライペルのような)よりも、登りもこなせるタイプのスプリンター(ジェランスやゴスもその典型ですね)が有利に働く傾向があるようです。
最近5年間の優勝者
2012年 サイモン・ジェランス オーストラリア
2011年 マシュー・ゴス オーストラリア
2010年 オスカル・フレイレ スペイン
2009年 マーク・カヴェンディッシュ イギリス
2008年 ファビアン・カンチェラーラ スイス
この顔ぶれを見ても分かるように、スプリンタータイプやアタッカータイプ(単独での逃げ切りが得意)の選手が優勝を飾っています。
昨年は、サイモン・ジェランスが優勝を飾りましたが、それよりも強烈に印象に残っているのが、2位となったファビアン・カンチェラーラの走りです。
レース終盤、プロトンからの逃げ切りを図るカンチェラーラが果敢にアタックを仕掛け、集団から飛び出しました。それに付いていくジェランスを初め数名の選手がカンチェラーラを追いトレインを組んでプロトンから必死に逃げる、逃げる。トレインの先頭をグイグイと牽くカンチェラーラ。それを逃さじと迫り来る大集団。カンチェラーラはプロトンに追い付かれたら勝機はないと考え、圧倒的なパワーでずっと先頭を牽き続けました。長時間、一人で先頭を牽くのはカンチェにとっても最後の脚を残すためには損なはず。トレインを組む別の選手が前を牽こうともしましたが、なんとカンチェはそれを拒否。他の選手に任せていては集団に追い付かれてしまうという危機感から再び牽引役を買って出ました。
逃げるカンチェトレインと怒涛の勢いで迫ってくる大集団の映像は圧巻の一言。最後は、大集団から逃げ切ったカンチェと、その後ろをぴったりマークしてきたジェランスとの一騎打ち。圧倒的なスピードでトレインを1人牽き続けたカンチェにもはや脚はなく、スプリンターのジェランスに差し切られてしまいました。
勝者はジェランスですが、より鮮明に記憶に残ったのはカンチェラーラ。ジェランスもカンチェの走りに称賛と敬意を送っていました。それまで、噂では聞いていましたが、その凄い走りっぷりに惚れ込んでしまいました。しかし、残念ながら、昨年のこのレース以降、大事なところ(パリ〜ルーベ、ロンドン五輪ロードレース)で落車続きで骨折もしてしまい良いところがありませんでした。それゆえに今季に賭ける想いは相当に強いはずです。今季もミラノ〜サンレモで見せたあの爆走が見てみたいですね。
今年のミラノ〜サンレモはどんな展開になるのかなぁ。1週間前の今からドキドキわくわくとても楽しみです!!
「ミラノ〜サンレモ」は、3月17日(日)CS放送の「Jスポーツ3」にて22:30〜26:00でLive放送があります。
ツール・ド・フランスは知ってるけど、クラシックって何?どこを走ってるの?どんなレースなの?という方のために、というより、未だよくクラシックのことを知らない自分のために、クラシックについての情報を整理してみたいと思います。
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クラシックでの勝利は極めて価値の高いものであり、1勝でもすれば生涯の勲章となる。自国で開催されるクラシックに対してはグランツールでの勝利以上に重きを置く選手も多い。ファンらは俗に彼らのことを、「クラシックハンター」と呼んで尊敬している 』
ふむふむ、なるほど。で、クラシックには、どんなレースがあるのかというと・・・・
クラシックレースの種類
?ミラノ〜サンレモ(イタリア) 3/17
?ヘント〜ウエヴェルヘム(ベルギー) 3/24
?ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル)(ベルギー) 3/31
?パリ〜ルーベ(フランス) 4/7
?アムステルゴールドレース(オランダ) 4/14
?フレッシュ・ワロンヌ(ベルギー) 4/17
?リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー) 4/21
以上が、春のクラシックと呼ばれ、3月から4月にかけて毎週のように行われる歴史あるレースを指します。クラシックは夏や秋にもありますが、春に行われる上記のレースがメジャーなようですね。夏〜秋に行われるクラシックの中で有名なのはクラシックの最後を締める?のジロ・ディ・ロンバルディアですね。
?ヴァッテンフォール・サイクラシックス(ドイツ)
?クラシカ・サンセバスティアン(スペイン)
?チューリッヒ選手権
?パリ〜ブリュッセル
?パリ〜ツール
?ジロ・ディ・ロンバルディア(イタリア)
これらクラシックの中でも、
?ミラノ〜サンレモ(イタリア)
?ロンド・ファン・フラーンデレン(ベルギー)
?パリ〜ルーベ(フランス)
?リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
?ジロ・ディ・ロンバルディア(イタリア)
の五つは、クラシックの中でも、とりわけ古い歴史があり、記念碑的なレースという意味合いを込めて、モニュメント (The Monuments) と呼ばれています。
これらレースの開催地を見ても分かる通り、フランス北部からベルギー、オランダにかけての地域とイタリア北部と、開催地がヨーロッパの中でも限定的ということが分かりますね。特にベルギーは国技が「自転車」というだけあって、古い時代から自転車レースとの結びつきが強い地域だったといえるのでしょう。ベルギーは人口1千万人強の小さな国ですが、『自転車王国』と呼ばれ、世界選手権優勝のフィリップ・ジルベールや、去年のクラシックを席捲した、トム・ボーネンといった有力選手を多く輩出していることからも、その盛んさが窺えます。
? ミラノ〜サンレモ(イタリア) 3/17 *モニュメント
まずは3月17日(日)直近に行われる、クラシックシーズンの開幕を告げるこのレース。イタリア語で春を意味する「プリマヴェーラ」の愛称で呼ばれます。秋に開催されるジロ・ディ・ロンバルディアと兄弟レースとも呼ばれ、ミラノ〜サンレモを「スプリンターズクラシック」、ジロ・ディ・ロンバルディアを「クライマーズクラシック」と呼ばれます。
地中海沿いの街並みを走るプロトン(大集団)。イタリアらしい瀟洒な街並みを駆け抜ける鮮やかなプロトンが絵になりますね。
どの辺を走るコースかと言うと↓↓のMAPをご参照ください。
イタリア北部中央のロンバルディア州の州都「ミラノ」をスタートして、地中海岸まで南下した後に、フランス国境近く地中海岸沿いの街「サンレモ」を目指すコースです。テレビ中継では地中海を横目に眺めながらの風景も楽しみの1つです。
コース図はこんな感じ。
すべてのワンデーレースの中で最長の距離(2008年や2010年は298km)を走るのが特徴であり、その異名どおり、スプリンターたちからは、最も勝ちたいレースに挙げられる。コースレイアウトは年により若干微調整されるが基本的には変更が無く、スタートとゴール地点も名前の通りミラノとサンレモに固定される(ウィキぺディアより)。
レース展開としては、スプリンターは途中の登りで脚を使わずにゴール前でのスプリント勝負に持ち込みたい、と考え、ルーラーやパンチャーは、スプリンターの脚を削るために幾つかある登り区間でペースを上げようとする。各チームもエースの勝利のために様々な戦術を繰り出してくるスリリングなレース展開になります。ウィキによると「ラスト1キロは非常にカーブが多く、最後の直線も短いため、3〜4人のトレインで最高速度を稼いで勝負というスプリンターよりは、単独あるいは少人数トレインで爆発的な加速を持つタイプのスプリンターの方が有利になる」とのこと。ゴール手前のスプリントに全てを賭けるピュアスプリンター(例えば、カヴェンディッシュやグライペルのような)よりも、登りもこなせるタイプのスプリンター(ジェランスやゴスもその典型ですね)が有利に働く傾向があるようです。
最近5年間の優勝者
2012年 サイモン・ジェランス オーストラリア
2011年 マシュー・ゴス オーストラリア
2010年 オスカル・フレイレ スペイン
2009年 マーク・カヴェンディッシュ イギリス
2008年 ファビアン・カンチェラーラ スイス
この顔ぶれを見ても分かるように、スプリンタータイプやアタッカータイプ(単独での逃げ切りが得意)の選手が優勝を飾っています。
昨年は、サイモン・ジェランスが優勝を飾りましたが、それよりも強烈に印象に残っているのが、2位となったファビアン・カンチェラーラの走りです。
レース終盤、プロトンからの逃げ切りを図るカンチェラーラが果敢にアタックを仕掛け、集団から飛び出しました。それに付いていくジェランスを初め数名の選手がカンチェラーラを追いトレインを組んでプロトンから必死に逃げる、逃げる。トレインの先頭をグイグイと牽くカンチェラーラ。それを逃さじと迫り来る大集団。カンチェラーラはプロトンに追い付かれたら勝機はないと考え、圧倒的なパワーでずっと先頭を牽き続けました。長時間、一人で先頭を牽くのはカンチェにとっても最後の脚を残すためには損なはず。トレインを組む別の選手が前を牽こうともしましたが、なんとカンチェはそれを拒否。他の選手に任せていては集団に追い付かれてしまうという危機感から再び牽引役を買って出ました。
逃げるカンチェトレインと怒涛の勢いで迫ってくる大集団の映像は圧巻の一言。最後は、大集団から逃げ切ったカンチェと、その後ろをぴったりマークしてきたジェランスとの一騎打ち。圧倒的なスピードでトレインを1人牽き続けたカンチェにもはや脚はなく、スプリンターのジェランスに差し切られてしまいました。
勝者はジェランスですが、より鮮明に記憶に残ったのはカンチェラーラ。ジェランスもカンチェの走りに称賛と敬意を送っていました。それまで、噂では聞いていましたが、その凄い走りっぷりに惚れ込んでしまいました。しかし、残念ながら、昨年のこのレース以降、大事なところ(パリ〜ルーベ、ロンドン五輪ロードレース)で落車続きで骨折もしてしまい良いところがありませんでした。それゆえに今季に賭ける想いは相当に強いはずです。今季もミラノ〜サンレモで見せたあの爆走が見てみたいですね。
今年のミラノ〜サンレモはどんな展開になるのかなぁ。1週間前の今からドキドキわくわくとても楽しみです!!
「ミラノ〜サンレモ」は、3月17日(日)CS放送の「Jスポーツ3」にて22:30〜26:00でLive放送があります。